2011年2月1日火曜日

映画 "RACE TO NOWHERE"

お友達に誘っていただいて、ドキュメンタリー映画
RACE TO NOWHEREの試写会に行きました。

映画の概要は、今日のアメリカの高校生が”レベルの高い大学に入学し
社会で成功する”という親からの期待に応えるために、
多くの生徒がAPクラスを取っており、その宿題やテスト勉強に追われ、
さらに大学願書に記載するための課外活動やコミュニテイ活動で
睡眠時間も充分に取れず、ストレスから体調を崩してしまったり、
良い大学に入学する事が目的のため、大学に入ったとたん燃え尽き症候群になってしまった、
テストで良い点数を取るためにカンニングが常時行われている、
テストで良い点を取る事ばかりに注力するため、
問題解決能力、批判的思考ができない生徒が増えつつある等、
ここ数年でアメリカの教育事情で顕著に目立つこれらの問題点を、
生の生徒達や専門家の意見を交えながら描写していました。

こちらの教育制度事体まだきちんと理解していなかったので
それも含めてとても勉強になったと同時に、
日本でも大学や高校受験合格が最終目的となっている
詰め込み教育という問題があるけれど、
ある意味オーバーラップしている問題がこちらでも起こっているという事に驚きました。
もちろん、地域や学校にもよるのだろうけれど、
こちらの教育はより個々の特技や実社会で役に立つ
問題解決能力や批判的思考に力を入れていると思っていたので。

映画を見て、これは保護者、学校、生徒間の問題だけではなく、
国や州の政策とも大きく関係している根深い問題なんだという事もわかりました。

ドキュメンタリーで制作者の主観も多いとは思うし、
まだまだ我が子達はこの問題に直面するには時間があるけれど、
とてもいろいろ考えさせられる映画でした。

2 件のコメント:

  1. うん・・・なかなか難しい問題だと、私も思います。

    最近の雑誌TIMEに、「アメリカのReading ScoreとMath Scoreが低い」ことが問題にされていました。
    中国がとても良い成績で、アジアは全体的に良いけれど、日本の成績は落ちているんじゃないかな?と思います。
    今回、日本に帰ったら、姪っ子たちが土曜日も、時々学校に行くことになっていました。
    「ゆとり教育」と騒がれていたら、子供たちの成績がぐんぐん下がったようですよ・・・
    週に6日学校に行って詰め込まれていた勉強を、週5日にされたら宿題がたくさんになって大変だよね・・・学力の差がでてもおかしくない。
    私は、アメリカの学校も土曜日に学校に行けば良いと思ったりするんだけどな。
    私の生徒も高校生になると、全くバイオリンの練習ができなくなります。
    昔は、「練習しなさい」とガミガミ言っていたけど、高校生のスケジュールを理解した3年ほどまえから、もう諦めました。
    朝はバスに間に合うように6時前に起床。これも、学校のバジェットを削るため。早朝にバスを頼むと安いらしい。だから9時とかに学校に行ける生徒たちは、私立の学生なんだって。
    なんか悲惨だよね・・・私も、高校のときはテスト前になると赤い目をこすって勉強していたけど、電車で一時間ほどのところに通っていたにもかかわらず、7時に起きていたし・・・。睡眠も普段は十分出来ていた気がする。

    学力が下がる・・・といわれたり、ゆとりの教育をといわれたり・・・何がいいのか分からないよね。それを判断するのは「親」なのかな?

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  2. Yokoさん
    学校が始まるのが早いのはバスの経費が関係していたんだね。。
    義務教育が高校まででいいなと思っていたけれど、税金で賄われているのだから、当然と言えば当然の事なのだけれど、、
    ちょっとショックです。
    映画の中でのインタビューに答える生徒達がNY州やカリフォルニアだったのだけれど、マサチューセッツもやはり同じ問題があるんだね。

    映画の中で、”問題解決のため、宿題の量を減らすや
    宿題のない日を作る”というのがあったけれど、
    日本の「ゆとり教育」の批判等をみて
    このような対処療法的なやり方だと、学力向上と理想の教育の実現は難しそうな印象を受けます。
    子供達が理想の教育を受けて、次世代をしっかり担って
    もらうために政治にももっと目を向けなくてはいけないな
    とも思ったよ。

    またいろいろ教えてね。

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